地球上には飢えて死ぬ子供がいっぱいいるというのに
お客様の食べ残しを、そのままゴミ箱に捨てるなんてあまりにも勿体無い。
その食料を生産するのにどれだけの人がかかわり、どれだけのエネルギーが使われているか、「使い回しを糾弾する方々」は考えたことはあるのだろうか?
料理屋がお客様の食べ残したものを再度調理し直して提供することが、そんなに悪いことなのか?
食べ残しも上手に料理すれば、美しいし、旨いし、生きる糧にもなる。
腐ったものや毒のあるものを提供したというなら、マスコミをはじめ皆様のお怒りも理解できるが、そうではない。
それどころか、最近騒がれるまで、ありがたく頂戴していたのではないか。
それも、高級料亭ということで、「吉兆さん」で会合し、会食するのが、政治家、経済界のお偉方、それにやくざのみなさんのステータスだったのではないか。
そんなお偉い方々が「だまされた」ようなことになってしまい(決してだまされたわけではないんだけど)お怒りなさった。
それを受けて、新聞記者やテレビのレポーターたちが動員されて、「悪は吉兆」の大合唱、とうとう店を閉めるまでに追い込んだ。
そもそも食べ物はきっちりと最後までいただくのが正しい食べ方なのである。
であればこそ、下町の食堂などでは、客の食べ残しを、手を変え、品を変えて、提供している。
スーパーでも、魚なら新しいうちは造りで、売れ残れば焼いたり煮たりして、提供している。
世界に目を移せば、アフリカなどは慢性的な食糧難で、餓死する人々が絶えない。
サイクロンや地震に見舞われた人々は飢えに苦しんでいる。
「日本人よ、いい加減にしないと、バチが当たりますよ」と天の声が聞こえてくるような気がする。