大阪W選挙の顛末(序)

大阪市長なんかいらないという橋下氏が大阪市長選挙に立候補する。
有権者は何とも奇妙な選挙を体験することになった。
国をはじめ地方自治体のこれまでの選挙では……
候補者は、当選すればその任務を全うし、国民、住民のために努力するというのが建前であった。
市長職を無くするために、私を市長にしてくださいという候補者に一票を入れるのか、市民のための市政を推進するから私を市長にしてくださいという候補者に一票を投じるのか大いに迷うところである。

大阪市長なんていらないという候補者に一票を投じたとすれば、私たち市民のためになる施策が行われるまでには時間がかかるし、将来本当に私たちのためになる政治が行われるのかは保証のかぎりではない。
市制度を解体し、新たな統治機構がいつできるのかは不明だし、その間、福祉などの施策はどうなるのか、先が見えない。
下手をすれば無用の混乱が引き起こされるだけかもしれない。
理想は高いが、ハードルもさらに高い。
絵に描いた餅では腹は膨れない。

一方、大阪市長として市民のみなさんのための施策を推進していくという候補者に一票を投じたとして、これまでの市政が改善され市民のためになる施策が行われるかは、これまた保証の限りではない。

さて、どの候補者に一票を投じるか。悩みはつきないというのが、今回の大阪市長選挙である。

では、大阪府知事選はどうか。
大阪市民ではない大阪府民としては、大阪都などネーミングを変えてもらわなくてよい。街の標識から、名刺、伝票の作り替えなど、いらぬ金がかかる。
大阪都民なんて、呼ばれたくもないし、関西に都は京都だけでよい。東の京都(東京都)にならう必要などみじんもない。

だから大阪維新の会からの立候補者はごめんこうむりたい。もとはといえば自民党府議会議員で、風向きが変われば、すぐに寝返るのがこういうタイプの人間である。橋下氏のロボットのような人間に大阪府知事におさまってもらっては困る。まともな府政ができるわけがないのだから。